“らしさ”を大切にできる社会へ：女性の働き方の進化
かつて「女性は家庭を守るもの」と言われていた時代から、女性が社会で活躍することが当たり前の時代へ──。
日本では戦後から女性の労働参加が徐々に進み、1986年の男女雇用機会均等法の施行を経て、働く女性の数は年々増加してきました。
内閣府の2023年報告によると、女性の就業率は25〜44歳で約80％に到達。今や「結婚＝退職」という常識は過去のものとなりつつあります。
副業やリモートワークの拡がり、起業やフリーランスなど、自分に合った働き方を選べる時代。「自分らしさ」を大切にしながら働ける社会が広がっています。
“自由”の裏に潜む、見えないプレッシャー
一方で、選択肢が増えたことで「選ばなければいけない」というプレッシャーも……。
「もっと自分らしく働かなきゃ」
「やりがいのある仕事じゃないと」
「家庭も仕事も完璧にこなさなきゃ」
そんな“理想の自分”に自らを縛ってしまうケースも見られます。
国立社会保障・人口問題研究所によると、働く女性の約半数が「仕事と家庭の両立に不安を感じている」というデータも。
「自分らしさの追求」が時に自己肯定感の揺らぎを生んでしまう、現代特有の課題が浮かび上がっています。
視野を広げると、未来はもっと自由になる
海外に目を向けると、北欧諸国では「働き方」だけでなく「生き方」に重点を置いた文化が根づいています。
たとえばスウェーデンでは、育児休暇は男性にも積極的に奨励され、ライフスタイルとキャリアの両立が可能な社会制度が整っています。
さらに、AIや自動化の進化によって「時間や場所に縛られない働き方」も広がりつつあります。
ハーバード大学の研究では、「自己決定感が高い人ほど幸福度が高い」という結果も。
これからは「正解を選ぶ時代」から「自分の答えをつくる時代」へと移り変わっていくでしょう。
今、私たちが考えるべきこと──幸せの“軸”を育てよう
今の時代に必要なのは、「何をするか」より「どう在りたいか」。
社会が変わる中で、自分の“幸せの軸”を持つことが、何よりも大切です。
「何に心が動くのか」「どんな暮らしが心地いいのか」、そんな感覚を信じることが、未来の幸福感へとつながります。
焦らず、比べず、自分のペースで。
今日もひとつ、幸せを感じる瞬間を見つけてみませんか？
